気になるスキューバダイビングガイド

気をつけよう! スキューバダイビングの事故原因

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スキューバダイビングによる事故はなぜ起こると思いますか? 実はその多くは、原因に対する正しい認識があれば防げたはずのものなんです。今回はダイビング事故を防ぐにはどうすればいいのか、事故原因とともに解説していきますね。

必要な知識とスキルを身につけよう

スキューバダイビングの事故で最も多い原因は、実は「知識・技能不足」です。まずスキューバダイビングは危険が伴うものだという認識をしっかり持っておいてくださいね。

ダイビングショップ主催の体験ダイビングやライセンス講習では安全を確保するための知識と技能をしっかり学んでください。体験ダイビングの場合は、水深が15m前後ということと、潜る時間もそれほど長くはないため、講習というよりもインストラクターからの注意事項を聞くという形になります。ただ、このタイミングで少しでも分からない点があるときは、必ずその場で質問をするようにしてくださいね。

器材、装備の正しい使い方、アクシデントがあった時の対処法、パニックに陥らないための心構え、危険な生物に関する知識などは必ずマスターすべきものです。

疑問や心許ない点があればインストラクターに必ず質問や相談を。自分の命に関わること。臆することなくしっかりと確認するようにしましょう。

十分なブリーフィングを行って不安を残さない

ダイビングを実施する前に、ガイドやショップの担当者から安全のための注意点について説明を受けるブリーフィング。ここでは潜る際のポイントについての説明をしっかりと聞いておくようにしてくださいね。

初心者の場合は特にインストラクターさんにはお世話になるはずです。上手く潜行できなかったらどうするか、海中でガイドを見失ってしまったらどうすればいいのかなど疑問に思うことがあれば質問し、不安を残さないようにしておきましょう。

潮の流れなどの要注意ポイント、最大深度、潜水時間、どんなルートで潜るのかも説明の中でしっかりとイメージしておくこと。

なお、ブリーフィングはそのダイビングの見どころや生物についての説明もあるので、積極的に話を聞くことでダイビングをより安全に楽しむことができますよ。

健康状態のセルフチェックも怠りなく

体調不良がトラブルにつながるケースも少なくありません。多少調子が悪くてもダイビングを楽しみたい……という気持ちもわかりますが、スキューバダイビングは健康状態が万全の時にこそ楽しめるものです。

持病のある人は医師による診断も必要です。さらに、自分自身でも当日の健康状態が大丈夫かどうか客観的な判断をくだすようにしてくださいね。健康な人も油断はしないように。睡眠不足、食欲不振、発熱、疲労、下痢、めまい、耳や鼻の閉塞感などがないか、厳しくセルフチェックしましょう。

経験や技能の過信にも注意を

十分な経験や技能があるベテランダイバーでも、過信や不注意が事故を招くことがあります。慣れからくる「これくらいは大丈夫」という甘い判断は禁物! 気象、海象を無視して潜ってしまうケースには特に注意しましょう。視界不良、強風、波浪、潮流などは決して侮らないように。決して無理はしないという基本原則を守るようにしてくださいね。

また、しばらくダイビングをする機会がなく、ブランクが空いてしまった時も要注意。少しでも不安があるならいきなり本番で勘を取り戻そうなどと考えず、基本をおさらいするための再講習を受けてから潜るようにしましょう。

安全を確保するためには危険に対する想定を怠らず、事故を防ぐための十分な準備をしておくことがとても大切。ダイビングを思う存分楽しむためにも、安全については常に頭に入れておくようにしましょう。

投稿者プロフィール

赤木和義
赤木和義
1979年生まれ。福岡県出身。18歳でダイビングライセンスを取得。2002年からインストラクターとして活動。今までに初級、中級ライセンスの発行人数は1000名を越す。